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海外活動報告

海外活動報告

韓のくにから(2007年9月17日(月)敬老の日

韓国入りしたのは前日の16日(日)夜で、羽田発のANAで2時間足らずの近さです。今回が初の韓国旅行です。
17日(日)7時30分にホテルを出発、渋滞のなか1時間でソウル国立大学ブンダン病院(Seul Natinal University Bundang Hospital、http://www.snuh.org/eng/ebs/sub04/index.jsp)に到着しました。ソウル大学の本院は古くなったので、新しい病院をこの地に建設したとのことで、ベッド数はおよそ1000床です。整形外科はこのうち80ベッドで、年間手術件数は4000件、医師は教授などのスタッフが10名、フェローが10名、研修医が12名です。クー(KH Koo)教授による人工股関節置換術、股関節骨折手術、骨切り手術の年間件数は計450件とのこと。この日2件ある人工股関節手術に立ち会いました(日本と違って人工股関節置換術になる疾患の70%は大腿骨頭壊死症)。MISやナビゲーションは導入しておらず、手術創は15cm程度の後方進入で、手術時間は1時間30分程度です。セメントレスタイプの人工股関節を使用し、関節面はセラミクスとセラミクスの組み合わせでした。入院期間は1週間、これ以上の入院期間になると病院に対して延長した理由を書いた報告書を提供しなければいけないそうです。彼は人工股関節後感染の治療経験が豊富で、彼が書いた論文を提供してくれました。わたしは、幸にも、今まで人工股関節後感染の経験がありませんのでとても参考になりました。

午後3時に、サムスン・メディカル・センター(Samsung Medical Center、http://english.samsunghospital.com/)に移動、ここは韓国企業サムスンの私立病院で、ベッド:1278床、医師:1000人、看護師:1500人、整形外科は100床で、年間手術件数:4500件、パーク(YS Park)整形外科部長は年間およそ400件の人工股関節置換術を行っています。日程の関係で彼の手術を見ることはできなかったのですが、通常法による人工股関節置換術で入院期間は1週間、ほとんどは自宅に退院します。ブンダン病院と同様、1週間以上の入院は不可とのことです。とにかく大きい病院で、液晶モニターが数多くあるように思えたのは先入観からでしょうか。完全予約制で、人気がある医師の診察には1年間待たなければならず、手術まではさらに1年かかるそうです。一般的には1ヶ月待ちのようです。

韓国において入院期間が1週間以下ということは、ベッド数、病院経営などの医療情勢からとても重要なようです。わたしのところでは、患者さんに「長くて2週間の入院」と説明しております。アメリカでは通常法による人工股関節置換術では5-7日間の入院、MISの場合は日帰りから3日間の入院です。したがって、わたしの手術で万が一MISではなく通常法による手術になっても術後翌日から歩行は可能ですし、入院期間は2週間以内です。当院でも長くて1週間の入院と説明させていただきたいのですが、ほかの病院では1ヶ月から3ヶ月の入院という説明をされたのに、当院では2週間以内ということで驚かれる方がかなりいらっしゃいます(昨年ほどではなくなりましたが)。短期間入院が魅力で当院にいらっしゃる方が多いのですが、実際は数日間の入院では不安なのでしょう、2週間入院を選ぶ方がほとんどです。
  • クー教授と手術。手術衣の上に着るベスト様ガウンの目的は不明。

  • クー教授と病院内レストランで昼食。
    わたしのはもちろん石焼きビビンバ。

  • ブンダン病院エントランスにて。

  • パーク整形外科部長の部屋にて。
    日本人整形外科医が病院を訪問したのは
    初めてとのこと。

  • パーク部長と症例検討。
    彼もほとんどセメントレスタイプを使用。

  • サムスン・メディカル・センター外観。
    詳細は病院のサイトを。