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海外活動報告

魅せられて2010(2010年9月7日〜12日)

9月7日(火)千歳から成田へそしておよそ12時間でフランクフルトに到着。乗り継ぎでイタリア・ボローニャに深夜到着しました。翌日、ボローニャ大学のリッツォーリ整形外科病院で、ロベルト・ビナッチ教授と会い、歴史ある病院内を案内してもらいました。この病院は肩の手術方法に名を残すプッチ教授(1940年没)時代に黄金時代を迎えています。昔、ミーティングルームとして使われていた部屋に案内してもらいました。


写真1

診療が終わる夜9時から毎日ミーティングが行われていたとのことで、両側の台はわれわれがシャーカステンと呼んでいるレントゲンフィルムをみるもので、白ガラスの後ろにライトがついてレントゲン写真が良く見えるようになっています。小笠原クリニック札幌病院のナースステーションでレントゲンをみる台と基本的には同じですが、周りが木枠で、さすがに現在はレントゲンではなく病院の歴史を語る写真がかかっています。ビニッチ教授が写真のプッチ教授を評して、「とてもエレガントだ」と言っていたのがいかにもイタリア人らしい評価です。

写真2はこの部屋にあった写真の1つで側彎症治療のためのコルセットを装着した女性の後ろ姿です。


写真2

次に案内されたのが図書室。


写真3

壁や天井に描かれた絵をみてください。この建物自体がルネッサンス時代につくられていて、その当時の絵です。医師が座っている机も14世紀のものです。図書室の窓からみえる風景が写真4です。


写真4

図書室には年代ものの本以外にも最新の雑誌まですべてそろえられており、今も現役ということに驚きました。昔、使われていた手術器具も展示されていました。なかにヘッドフォンのようなものがあり、何のために使ったかというと、麻酔が無い時代の手術で患者が叫ぶ声を医者が聞こえないようにするためのものとのこと。つまり患者ではなく医師が使っていたわけです。次が、プッチ教授の部屋。


写真5

この病院に多大な貢献をした医師なので彼が使っていた部屋が記念室としてそのまま残っているのです。壁一面が書棚で暖炉もあるアンティックな部屋です(一緒に写っているのがビナッチ教授)。この病院にはイタリアでここだけという医学美術の専門学部があります。ここを卒業すると出版社などに勤務するようです。

写真6が生徒の描いた絵で、ダヴィンチやミケランジェロの末裔ですから納得します。
可能であれば購入したかったのですが、残念ながら非売品でした。


写真6

 この病院から直接空港に行きアテネに向いました。2004年にオリンピックが開かれたのは記憶に新しいですし、高校時代の世界史で輝ける古代ギリシアを習い、ハリウッド映画でギリシア神話を堪能していますから初めて来た気がしませんでした。ヨーロッパ股関節学会は2年に1回開催されて、今年は第9回になります。わたしはヨーロッパ股関節学会の会員なのですが、この学会に参加するのは初めてです。学会の言語は英語です。翌日、9月9日(木)午後わたしの発表がありました。


写真7

今回お話したのは、人工股関節手術後の合併症のひとつ深部静脈血栓症についてです。MIS、早期歩行、早期運動、弾性ストッキング、フットポンプ、抗凝固剤(お腹に注射する薬剤)の併用によって発生をほぼゼロになることを示したものです。こじんまりした学会でもあり、会場の外でも気軽に話せるところが魅力でした。


写真8

ドイツの医師が言っていたことですが、ナビゲーションを使用すると手術料が400ユーロ高くなるそうです(日本は変わりません)。

余談として
会期中はほとんど学会場にいたのですが、主催者が観光の時間と考えたのでしょう、9月10日(金)の午後はフリータイム(学会発表なし)でしたので、地下鉄を乗り継いでアクロポリスの丘に行き、パルテノン神殿まで登山してきました。


写真9

2500年前の建造物と考えると凄いものです。地震がないから破壊されず残ったのだろうと思っていたらギリシアは地震が多い国とギリシア人が言いましたので、奈良市から来た医師と同様どういうことなのでしょうと大いに疑問を持ちました。
アクロポリスの丘からエーゲ海が見えたのですが、やはりというか「Wind is blowing from the Aegian」と口ずさんでいました。
ジュディ・オングさんが1979年に歌った時には「アジアから吹く風」と思って聞いていたのですが数年たって「アジア」は「エーゲ」と知りました。日差しが強くて、帽子とサングラスが必需品です。
日本と違って日陰にいると海からの風(歌詞どおりのエーゲ海からの風)が心地よく快適でした。
ここからはトルコもお隣でいつの日か「飛んでイスタンブール」と言ってみたいものです。

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